就活を始めた頃は面接で失敗ばかり
私は公立大学理系出身の女性で、主に医療機器関連会社を志望して就活をしていました。
就活はなんとなくみんなに流される感じで、大学3年の時に始めました。
就活で面接は避けて通れないものですが、コミュ障の私は面接が嫌で仕方ありませんでした。
コンビニでバイトをしていましたが、定型文があって流れが決まっている会話だからできていただけです。
面接は当然のことながら、予想外の質問の連続で上手く対応できませんでした。
就活を初めて4、5回くらいまでの面接は、緊張して言葉が出て来ず、涙ぐんでしまうなど散々な状態でした。
また、相手の質問の意図とははずれた回答をしてしまい、首を傾げられたり笑われたりすることもしばしばでした。
親しい女友達との雑談もままならないのに、歳も離れた、しかも異性の面接官とうまく会話できるとは到底思えず、悩み続けて夜一人で泣いたこともありました。
「会話のキャッチボールができない」ただその一点で、就職もできず、人生のステップを踏んでいけないのかと暗澹たる気持ちになりました。
面接の苦手克服のきっかけも面接だった
「落ちてもいいや」と自暴自棄な気持ちで受けた、あまり希望する条件に合わない小さな印刷会社の面接が、私の就活を変えることになりました。
その面接は面接官が3人で、ベテランの女性と男性、質問係の若い男性が1人という構成で行われました。その若い男性が、なんと私よりも緊張していたのです。
声は震えているし、しどろもどろになって自分が何をいっているのかわからなくなる始末。私は思わず笑ってしまいました。
その時、「ああ、面接は面接官にとっても緊張する場なんだ」とわかりました。そして面接官の中にも「コミュ障」がいると目からウロコが落ちる思いでした。
その後も面接の数を重ねるうち、面接官にも緊張しやすい人、わかりやすい言葉で伝えられない人、頭の回転が遅くてすぐに言葉が出て来ない人など、いろいろな特徴があるのです。
面接官に敵意や苦手意識を持つのではなく、「お互い緊張しますよね」と共感的に接していくのが大切だなと感じた出来事でした。
卑屈にならないことが大切
インターンや合同面接会などの就活の場では、どうしても「明るくて社交的な人気者」が目立ちますし、実際にそういった人を求める企業も多いです。
そのような人と比べて、「私はコミュ障だから一生評価されない」と自分を卑下しないでください。
社風や募集している職務の内容によっては、「寡黙で口の堅い人」や「根気よく技術を習得できる人」を求めている場合もあります。
ネットなどでは企業は「コミュニケーション能力」を重視すると書いてありますが、そのコミュニケーション能力の定義というのも企業によって様々なのです。
いくら饒舌でも、不誠実な人とは一緒に働きたくないですよね。
さて、私の就活の結果はというと、第一志望の会社には入れませんでしたが、地元の医療機器を扱う会社に就職できました。
今では営業として充実した毎日を送っています。
人間の魅力は、上手く話せて明るいことだけではないと思います。「口下手だけど、信頼できる人」と取引先に思ってもらえるように頑張っています。
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